2012年12月29日土曜日

お休みのお知らせ

10月1日にオープンしたBOOKS144。
手さぐりで始めたお店でしたが、
たくさんのお客さまにご来店いただきました。

「こんなお店が深沢にできてうれしい。」
「いい絵本がそろっているのね。」
など、うれしいお言葉をいただきました。

ご来店いただいた皆さま、
ありがとうございました。

BOOKS144は
12月29日から1月2日までお休みさせていただきます。
1月3日から通常営業です。

表の木のベンチに並んでいる絵本も、
クリスマスものから日本のお話の絵本に致しました。
店内の棚もかなり入れ替えました。
大人の方も喜んでいただけるような本が並びました。

ぜひお立ち寄りください。
1月3日、お待ち致しております。

良い年をお迎え下さい。



2012年12月26日水曜日

おしょうがつさん

クリスマスも終わり、
もう天気予報の週間予報の右端に
1月1日が入るようになりました。
ついに1年も残り少し、というのを実感します。

子どもたちの楽しみは、もうお正月ではないでしょうか?

今日は「おしょうがつさん」という絵本を紹介します。

谷川俊太郎さんのリズムのよい短い文。
大橋歩さんのシンプルな切絵の挿絵。

表紙は犬棒かるた。
とびらはお雑煮。
かどまつ、おそなえ、おせち・・・。
お正月になくてはならない物がならんでいきます。

















はねつき、こま、たこ。
最近、お正月に歩いていても、
あの羽子板で羽根をつく音が聞こえてくることは、まず、ありません。
父と行った凧揚げ。
青空に吸い込まれるように豆粒ほどの大きさに光る凧。
空が大きく感じられた冬空。

















子どものころのお正月のイメージは、
いつもと違って改まった
冷たく澄んで、
水仙のかおりのする空気。

『おしょうがつさん』
谷川俊太郎 文
大橋 歩 絵
福音館書店 発行
1992年 第3刷
¥3.000



2012年12月25日火曜日

クリスマスの絵本

今日はクリスマスなので
たくさんある絵本の中から
「クリスマスのおくりもの」をご紹介します。

クリスマス・イブの夜、
世界中の子どもたちにプレゼントを届けて
すっかりくたびれて帰ってきたサンタさんとトナカイたち。
やっと休むことができると思ったら、
まだひとつ、贈り物が残っているのに気が付きます。
一頭のトナカイは具合が悪く、
サンタはひとりでプレゼントを届けにでかけます。
果たして朝までに間に合うでしょうか・・・。

ストーリーもおもしろいですが、
なんといってもジョン・バーニンガムの絵がすてきです。

















ユーモアがあり、1ページごとに変化があり、色合いも美しく・・・。

心温まる絵本です。

訳は詩人の長田弘。
なんてぜいたくな絵本。

『クリスマスのおくりもの』
ジョン・バーニンガム 作
長田 弘 訳
ほるぷ出版発行
2001年 第7刷
¥950



















もう1冊。
「山のクリスマス」。

マドレーヌのシリーズの作者の処女作です。

町の子ハンシが冬休みを山で過ごすお話ですが、
チロルの山の暮らしが書かれています。

食いしん坊だった私には、ごはんの場面が魅力的に感じられました。

チロルふうのスープ。
(このスープはほしキノコで作ったもので、
バタのとかしたのと、パセリのきざんだのが、ういていて、
そこには、大きなおだんごが、ころがっていました。)
黒パン。
ほしブドウいりのケーキ。

おいしそう!

今ほど情報のない時代でしたから、
挿絵から想像するしかありませんでした。














見返しの絵もとても魅力的。
山の暮らしに、
こんな家にあこがれた子ども時代でした。

『山のクリスマス』
ルドウィヒ・ベーメルマンス 文・絵
光吉夏弥 訳編
岩浪書店 発行
2004年 第23刷
¥500


2012年12月24日月曜日

クリスマス

クリスマス・イブ。

子どもたちの小さかった頃は、
賑やかな、忙しいクリスマスでした。

チキンを焼き、ケーキを作り、
プレゼントを包み、サンタさんからの手紙を書き、
夜、眠った子どもたちの枕元にプレゼントをこっそりと・・・。

子どもたちがサンタクロースに宛てた手紙は、
私のビューローの引き出しに大事にしまってあります。

2012年12月23日日曜日

クリスマス・プレゼント

今日はもう23日。
明日はクリスマス・イブ。
クリスマス・プレゼントの準備はもうおすみでしょうか?

BOOKS144には、
ちょっとしたプレゼントに最適なものが並んでいます。
山羊皮のペンケースも新たに入荷いたしました。
これはめがねケースとしてもご利用頂けます。
今回はバッグもございます。
ぜひ一度ご覧ください。

子どもたちへのプレゼントには絵本をぜひ。
大人になっても心に残るプレゼントになるかもしれません。


私が子どもだったころ、
プレゼントはサンタさんからでなく
両親や祖母から絵本や童話の本を貰いました。

新しいぴかぴかした本。
函から本を引き出すときの喜び。

私は外国の童話が好きでした。

BOOKS144の外においてある
木のベンチには絵本が並べてあります。
今日、そこの本を全部クリスマス関連の絵本にしてみました。














ひつじのぱたぽんの出てくる
「まりーちゃんのくりすます」もあります。
岩波の子どもの本シリーズ「まりーちゃんとひつじ」は
私の本箱にもありました。

ぱたぽん!

なんて響きのいい音でしょう。


2012年12月21日金曜日

クリスマスのまえのばん 


















この絵本「クリスマスのまえのばん」は、
1822年にクレメント・C・ムーアが
子どもたちを喜ばせようと書いた
「セントニコラスの訪れ」という物語詩です。

1902年、ウィリアム・W・デンスロウが
自分の子ども時代の興奮を思い出しながら絵本に仕立てました。

この本は函入りです。
函から取り出すと布張りの表紙。

右ページの青がベースになった挿絵は
古いアメリカのポスターかポストカードを連想させます。
そして左ページや扉や見返しのカットがすてきで、
見ていて飽きません。

















『クリスマスのまえのばん』
クレメント・C・ムーア 文
ウィリアム・W・デンスロウ 絵
渡辺茂男 訳
福音館書店 発行
1999年第4刷
¥1.000


BOOKS144には
ターシャ・テューダーの「クリスマスのまえのばん」も置いてあります。
同じお話なのにまったく違った絵本になっています。
こちらは場面を
ターシャ自身の育ったアメリカ、バーモント州の
家庭のクリスマスに置いています。

















『クリスマスのまえのばん』
クレメント・C・ムーア 詩
ターシャ・テューダー 絵
中村妙子 訳
偕成社 発行
2001年10月改訂版第3刷
¥800

2012年12月20日木曜日

ケヤキ その後

葉の落ちた繊細な枝先を
空へ向かって伸ばしていたケヤキですが、
今はこんなになりました。

植木屋さんが入り、3人がかりで枝を掃い,すっかりさっぱり。
落ち葉に悩まされていた方はホッとなさったことでしょう。
風が吹くたびに屋根に落ち、雨どいが詰まりますから。
ケヤキに限らず葉の落ちる木は迷惑でしょう。

無責任に木を眺めているだけの私は
切り口が痛ましく思えてしまいます。















  風の強い日に枯れ葉がうわ~!と思うほど降りかかるのも、
落ち葉の降り積もったところをガサガサ歩くのも好き。

子どものころ、
膝まで積もった落ち葉の中を
わざと音を立てながら歩いたものです。

子育てのころには
山のような落ち葉で焚き火をし、
焼き芋を楽しみました。

目にしみる煙。
燻りくさくなった子どもたちの髪。

懐かしい思い出。

2012年12月19日水曜日

舞台仕掛け絵本「クリスマスものがたり」















クリスマスも近づき、
プレゼントに悩んでいらっしゃる方も多いのでは。

そんな時、絵本はいかがでしょうか。

今日は仕掛け絵本をご紹介します。

クリスマスのお話を忠実に再現した舞台仕掛け絵本です。

マリアのもとへ天使ガブリエルが訪れるシーンから始まり、
羊飼いと3人の王が、
かいば桶の中の幼子キリストに出会う場面までが、
6つの精巧な立体場面で構成されています。

リビングに開いて置けば
クリスマスのインテリアにもいいのではないでしょうか。















『クリスマスものがたり』
トミー・デ・パオラ 作/絵
大日本絵画 発行
1997年 第4刷
¥2.600

2012年12月18日火曜日

センダック 絵 の「くるみわり人形」















 センダックの雰囲気に合った、
手触りのいいマットな紙質の大型絵本です。

25cm×25cm。99ページ。
読み応えもしっかりあります。

パシフィック・ノースウエスト・バレエ団の
クリスマス公演「くるみ割り人形」の衣装とステージデザインを担当したセンダックが、
そのデザインと新たなイラストレーションを足して作ったのがこの絵本です。

絵本というよりは
バレエ「くるみ割り人形」の図録。
センダックの美しい挿絵のたくさん入ったホフマンのくるみ割り人形の本。

どのページも細部まで見入ってしまいます。

「都へ」の章では、荒海の岩陰からお馴染みのかいじゅうが顔をのぞかせていて・・・。















大人が読んで眺めて楽しめる本です。

訳者の渡辺茂男さんのあとがきに
『バレエ「くるみわり人形」をおたのしみになるつもりで、ごらんになってください。
チャイコフスキーの音楽を聴きながらであれば最高です。』
と書いてあります。


『くるみわり人形』
E・T・A・ホフマン 作
モーリス・センダック 絵
渡辺茂男 訳
ほるぷ出版 発行
1995年 新装版第3刷
¥2.800

2012年12月17日月曜日

銅版画を刷りました。


残りが1枚になってしまったので、
今日は追加を刷りました。
12月末からのグループ展の準備です。

久しぶりにインクを詰め、表面を拭き取ります。
プレートマークのインクを丁寧に拭き、
プレス機に置きます。
その版の上に 湿らせておいた紙を乗せ、
ゆっくりとハンドルを回しました。

 銅板の厚みが浮き出た紙をゆっくりと剥がします。
作品が現れます。

紙の上にインクが乗り、
そのインクの立っているのが見えるこの瞬間!

何回刷っても感動します。

『ふたつの世界の書店』
180mm×238mm



2012年12月16日日曜日

ちいさいおうち


子どもだったころから好きな絵本。
私の持っているのは岩波のこどもの本です。
BOOKS144にあるのは大型のタイプです。

表紙の絵が、青い空と、気持ちいい空気を感じさせます。
ページをめくると
次々とちいさいおうちを中心に背景が変わり、
広々した田舎の四季を見ることができます。

そのうち開発とともに空が小さくなり、
美しい色彩もなくなっていきます。

最初のページでは
にこにこしていたおうちの顔がしょんぼりしていくのが
子どものころ悲しくて・・・。

最後にまた元気いっぱい明るくかがやくようなおうちに戻れて、
こちらまでうれしくなったものです。

カバーを外した表紙もとてもきれい!

表題紙の次のページのこの絵も大好きです。



『ちいさいおうち』
ばーじにあ・りー・ばーとん 作
いしい ももこ 訳
岩波書店
¥1.000

2012年12月15日土曜日

コバノズイナ


今日は寒い一日となりました。
雨でしっとりした葉が曇り空の下で目を引きました。

これからもっと赤くなっていくリョウブの葉。
私は「リョウブ」と子供のころに教わり、
そう思い込んでいたのですが、
最近、違うことがわかりました。

ヒメリョウブ。

しかもただしくは「コバノズイナ」というんですって。
小葉の髄菜と書くらしいです。
これはユキノシタ科。
リョウブはリョウブ科で違うものだそうです。

私はコバノズイナのほうが好きです。
やわらかそうな葉も、
白いブラシのように咲く花も、
紅葉した葉も・・・。

子供のころから庭にいつもあった馴染み深い植物です。

2012年12月14日金曜日

仕掛け絵本 レオナルド ダ・ビンチ


レオナルド・ダ・ヴィンチの一生を描いた大型絵本です。

なんと仕掛け絵本です!

大空を飛ぼうと思ったページでは
矢印を引くと、
空とぶ機械の羽が羽ばたき、
星や惑星を研究するページでは
立体的な天球儀が現れます。

大人も十分に楽しめる絵本です。


『レオナルド ダ・ビンチ』
アリス・マーティン/プロベンセン・マーティン 絵
大日本絵画 発行
1984年 第1刷
¥3.000



2012年12月12日水曜日

クリスマス・キャロル



BOOKS144の入り口を入って
右側のテーブルの上に立てかけてある
縦長の美しい絵本です。

チャールズ・ディケンズのクリスマス・キャロル。
それに、リスベート・ツヴェルガーの
インクの細い線と水彩で描かれたという
繊細な挿絵。

大人の方へのクリスマス・プレゼントにいかがでしょうか?

赤や緑の派手なラッピングでなく、
控えめな包み紙や
渋い色のリボンで贈り物にしていただきたい1冊です。


『クリスマス・キャロル』
リスベート・ツヴェルガー 絵
チャールズ・ディケンズ 作
吉田新一 訳
太平社
1989年11月 初版 第1刷
¥1,700

2012年12月11日火曜日

ケヤキ


太陽が西に傾き、
空が暗くなりはじめたころ
シルエットになったケヤキの細い枝。
いかにも冬らしい景色です。

細い枝がこまかく重なり合って・・・。

夕方、空を背景にしたケヤキを見るたびに、
エッチング向きの木だと思って眺めています。

2012年12月8日土曜日

木版画作品


















服部まき子の版画は、ほとんどが銅版画ですが、
新作は木版画です。

「English Cat 」

ちょっと悪そうな白猫。
シルクハットを被り、
胸には薔薇をさして・・・。
名前はスコット・トーマス!

BOOKS144の東側の壁で、
みなさまのお越しをお待ち致しております。

CATシリーズ3作目。
3版6色刷り。
サイズ 82mm×135mm
インチサイズの白い額入り ¥7000

2012年12月7日金曜日

ジョゼフのにわ



昔の話ですが、
庭好きな私は本屋さんの棚に
「ジョゼフのにわ」というタイトルを見つけました。

手に取ってみると
想像していたのとは違う、
渦巻く線と、うつむいためがねをかけた少年が描かれた表紙。
明るい、木に囲まれ花の咲く庭とは遠い雰囲気の絵本。

中を開くと
ふしぎな線のあふれた息苦しくなるような絵。
強い光と色彩。
一度見たら忘れられなくなるような美しさ。


主人公の少年の心が表現された絵に
何だか緊張感と不安が残ったのを覚えています。



「ジョゼフのにわ」

チャールズ・キーピング 作
いのくまようこ 訳
らくだ出版
¥1700

2012年12月5日水曜日

絵本 丸と四角の世界


今日は絵本をご紹介します。

『丸と四角の世界』
フランス童話集 シンデレラ/赤ずきんちゃん
構成 ジャン・アッシュ
さ・え・ら書房
1975年12月20日 第1刷
¥3000

○や△や□で表現された登場人物。
幾何学的に整然と構成された画面。
色の美しさ。

まるで抽象画の画集を見るような思いで、
ページをめくったことを思い出します。


これは、王子さまに追いかけられたシンデレラが
ガラスの靴を片方落として
逃げて行くシーンです。

この美しい画面!


後半は赤ずきんちゃんが収められています。



2012年12月4日火曜日

マザー・グース


朝は雨。
お昼には止みましたが、
太陽は顔を見せず、温度も上がらず。
枝の葉も残り少なくなってきました。


これまでのブログをご覧になって
BOOKS144は、雑貨のお店と思っていらっしゃいませんか?

BOOKS144は絵本を中心とした「古書店」です。
今日は店先からそれらしい本を選んでみました。

「マザー・グース」
新書館 刊
アーサー・ラッカム 絵
寺山修二 訳
1984年初版発行の3刷です。

マザー・グースの訳はたくさんありますが、
寺山修二の訳文というのも
なかなか珍しいのでは、と思います。



2012年12月2日日曜日

呑川風景


朝、街路樹やそこに来る鳥、
あちこちのお庭や垣根を楽しませていただきながら
BOOKS144まで歩いてきます。

すっかり黄色くなったイチョウの木。
ドウダンツツジの赤。
ピンクや白い花びらの散っている山茶花。
赤い実をたくさんつけた千両。
ツワブキの黄色い花。
道には色とりどりの落ち葉。

しばらく楽しめた呑川の桜並木も、
ずいぶんと葉を落としてしまいました。
風の強い日があると、
一気に寒々とした冬景色になってしまうでしょう。