2013年1月8日火曜日

カリジェの『大雪』

寒い冬にぴったりの絵本「大雪」をご紹介します。

そり大会の前日、ウルスリとフルリーナは仕度にかかります。
フルリーナはそりの飾りに使う毛糸の房を
ふもとの糸屋さんにもらいに行かされます。
泣きながら出かけたフルリーナ。
あらしの中、帰りの遅い妹を迎えにいくウルスリ。
なだれ・・・・・。

アロイス・カリジェの作品です。

「ウルスリのすず」は皆さんご存知ではないでしょうか。
私も子どもの頃、大好きな絵本でした。
私が持っていたのは
岩波の子どもの本シリーズの「アルプスのきょうだい」。
「ウルスリのすず」と「フルリーナと山の鳥」の2話が入っていました。

今はこんな横長の大型絵本になっているんですね。

カリジェの絵が好きです。
スイスの自然、風景。
厳しい冬。
雪のおそろしさ。
そこに生きる人たちの生活。
家の入り口にはがっちりした木の扉。
部屋にはランプの灯り。
暖かい火が燃え、鉄の鍋が下がっている。
そして家具や内装、雑貨などを見るのが楽しいのです。

右のページにカラーの挿絵。
左に文章と黒の絵コンテのような線画のカット。
どちらも細部まで見てください。















標題紙の次のページに線描きのハート。
まわりには雪の結晶が。
いちばん後ろのページにもハートが描いてありますが
ストーリーの展開に合わせて雪ではなくなっています。

ぜひ、そのあたりまで楽しんでください。

『大雪』
ゼリーナ・ヘンツ 文
アロイス・カリジェ 絵
生野 幸吉 訳
岩波書店 発行
2001年第13刷
¥1,100





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