2016年12月26日月曜日

年末年始のお休みのお知らせ














クリスマスも終わり、
昨日まであんなに華やかに、
幸せな光に感じられたイルミネーションや、
ツリーやオーナメントも
今朝にはすっかり色褪せて見えます。
また来年、とバタバタと片付けられ、
一気に慌しい年末の空気に入れ替わりました。

ゆっくりと空を眺めている場合ではないのですが、
晴れて透き通った夕方は
葉の落ちた枝先がシルエットになって、
深呼吸したくなるほどきれいです。
ひと息ついてみてください。

BOOKS144の年末年始のお知らせです。
年末は今日まで、
来年は1月6日(金)からの営業となります。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

★年末年始の休業日
  12月27日(火)~1月5日(木)

2016年12月23日金曜日

プレゼントに絵本 『 ビロードのうさぎ 』 を


















昨夜は大荒れのお天気でしたが、
今日は晴れて暖かく、
冬至も過ぎた12月とは思えません。
夕方あたりから北風になり
明日のクリスマスイブは寒くなるようです。

クリスマスのプレゼントに
『 ビロードのうさぎ 』 はいかがでしょうか。

プレゼントとしてクリスマスの靴下に入っていた
ビロードでできたうさぎのぬいぐるみ。

男の子は毎日いっしょに遊び、一緒に寝て・・・。
時がすぎ、うさぎは古くなり、
よごれてボロボロになりましたが、
ぼうやにとってはいつまでもすばらしいうさぎでした。

うさぎのほうも
子ども部屋の古い馬のおもちゃに聞いた、
「本物というのは、
 長いあいだに
 子どもの本当の友だちになったおもちゃが
 なるものなのだ。
 ただ、遊ぶだけではなく、
 心から大事に思われたおもちゃは本物になる。」
ということば通り
自分はほんとうのうさぎになったんだ、と
幸せでした。

ところがある日突然に別れがやってきて・・・。

私の好きな酒井駒子さんの絵の
大型の絵本です。










うさぎと一緒の男の子の絵に
子どもの小さかったころの姿が浮かんできます。
手の動きや
ぬいぐるみを抱えていた様子、
うなじのへこみなどを思い出して
懐かしさでいっぱいになってしまいます。

クリスマスのお話ではありませんが、
絵もお話もすばらしく、
大人が開いて楽しめる絵本です。

「ビロードのうさぎ」の画像検索結果

『 ビロードのうさぎ 』
マージェリィ・W・ビアンコ 原作
酒井駒子 絵・抄訳
ブロンズ新社 発行
2007年初版第1刷
2008年第23刷
定価¥1500
BOOKS144販売価格¥800

2016年12月19日月曜日

今さらですが橋本展のご報告を














少し前になりますが、
橋本で二人展を開催しておりました。
どんな展示だったの?と
お尋ねいただいたので、今さらですが・・・。

宮沢賢治の生誕120周年ということで、
宮沢賢治に関係のある作品を並べました。
童話や詩の中からの一場面。
賢治歌留多の原画をひとつの額にまとめたものや
月夜やフクロウの作品。










珍しく私も木版画で小作品を作りました。
セロ弾きのゴーシュの中から
畑のトマトを運んでやって来た猫と
音楽を教わりに来たかっこうと
小だいこのかかりで
セロに合わせてもらいに来た狸の子。
野ねずみの親子は間に合わず、
制作中です。
セロを弾くゴーシュと、
親子ねずみの作品を作って
並べてみたいと思っています。


2016年12月18日日曜日

トールキンの 『サンタ・クロースからの手紙 』














今週末はクリスマス。
プレゼントやパーティーの準備で
忙しい一週間になるのではないでしょうか。

クリスマスの絵本を紹介したいと思います。
『 サンタクロースからの手紙 』。
「指輪物語」や「ホビットの冒険」のトールキンが
20年以上にわたり、
子どもたちに贈ったクリスマスの手紙。











サンタクロースの北極での暮らしや
うっかり者のシロクマのことなどが、
子どもたちに気付かれないためにか、
ふるえる文字で書かれていたりします。
じっくりと隅から隅までながめて読んで
トールキン自身の美しい水彩画とともに
大人が楽しめる一冊です。



『 サンタ・クロースからの手紙 』
J.R.R.トールキン 著
ベイリー・トールキン 編
瀬田貞二 訳
評論社 発行
1976年初版発行
1988年第6刷
定価¥1300
BOOKS144販売価格¥700

2016年12月13日火曜日

フェアトレード・ミニチョコ、 4種類あります。



朝は日差しがありましたが、
だんだん雲が厚くなってきました。

夕方からは雨だとか・・・。
外へ出てみるとそれほど寒くはありませんが、
ガラス越しに見ると
どんよりしていかにも寒そうに見えます。

最近、暗くなってから歩いていると、
個人のお宅でも
イルミネーションが華やかに瞬いていて
クリスマスが近いことを思い出させられます。

クリスマスまであと10日ほど。

この時期、お友だちに会ったときなどに
ちょっとした贈り物はいかがでしょうか。
この秋もBOOKS144には
チョコレートが入荷致しています。
今回はミニサイズのものが4種類。
1枚40gと手頃な大きさ。
ティータイムに一人でつまむにも最適です。

『 フェアトレード・ミニチョコ 』
・オレンジビター
  オレンジの風味がカカオ分65%のチョコレートの
  濃厚な味わいを引き立てます。
・ミントクリスプ
  ミントキャンディー・クリスプの食感がアクセント。
  ミントの香りの広がるカカオ分67%のビターチョコ。
・ジンジャーレモン
  カカオ分55%のビターチョコに
  生姜と黒コショウを加え、レモンの爽やかさをプラス。
・エスプレッソ
  ペルーのコーヒー豆をパウダーにして
  カカオ分55%のチョコに練り込んだ
  コーヒーの香り高い大人のエスプレッソチョコレート。
★原産国 スイス
★乳化剤不使用。
 材料は有機栽培の物を使っています。
★1枚40g ¥375

2016年12月9日金曜日

落ち葉














先日の風で店の前のイチョウは
すっかり葉を落としました。
通りを見ると
日当たりのいいところにある木から
枝だけの冬の姿になっています。
木の多い公園や学校などでは
お掃除の方が毎日のように
落ち葉を袋に詰めて大変そうです。

私が子どものころ、
この時期は朝
あちらこちらのお庭や家の前の道で、
そこのお家の方が熊手や竹ぼうきを使って
落ち葉をかき集めていました。
枯れて茶色くなったケヤキや
プラタナスの長い柄の大きな葉。
色付いた桜や柿やイチョウの葉。
山茶花の赤やピンク、白の花びら。

学校へ向かう通学路での毎朝の景色でした。

そして落ち葉を焚く煙が漂っていたりもしました。
あの焚火のにおい。

我が家の庭での焚火は
積もるほど落ちたケヤキの葉、
切り取った萩の枯れ枝、
枯れた朝顔の蔓、
剪定した椿など。
椿は生でも油が多いのか
パチパチとよく燃えたのを覚えています。

子どもたちが小さかったころのお楽しみは
焚火の中で作る焼き芋。
目にしみる焚火の煙。
焼き芋のにおい。
いぶりくさくなった子どもたち。
のどかな時代でした。

落葉樹の葉も残り少なくなり
紅葉が楽しめるのも、もうわずかですね。
店先のジューンベリーも
残った枝の葉がきれいに色付いています。



2016年12月6日火曜日

風の冷たい夜に食べたいスープ


















晴れて暖かいですが、
風が強く、BOOKS144の前の道には
イチョウの葉が舞っています。
日差しの中、黄色く光りながら
たくさんの葉が風に吹かれて、
同じ方角に飛ばされていく様子は
なんとも言えずきれいです。

店の前の枯れた芝生にも
黄色い葉が吹き寄せられて
いかにも晩秋の風情です。










夕方から風が冷たくなり、
今夜は寒くなりそう。
そろそろ温かいものがおいしい季節になりました。
「根菜のごろごろみそスープ」。
にんじん、かぶ、れんこん、大根、じゃがいもを
大きく(にんじんは3cmの厚さ、かぶは縦半分に)切って
昆布、鶏がらスープで煮て、
味噌を溶き入れ、
塩で味を整えてバターを加え、
仕上げに粗びきの黒コショウをふる。
おいしそうです。

これは
『 高山なおみさんの
 のんびり作るおいしい料理 』の中に出ています。
そのほかにも、
塩豚と白菜のスープ煮や、
さっぱりした、ゆず風味のかぶの浅漬けなども
冬の食卓にいいですね。

商品の詳細

『高山なおみさんの
のんびり作るおいしい料理』
角川SSコミュニケーションズ発行
2003年第1刷発行
2010年第10刷
定価¥1500
BOOKS144販売価格¥800

2016年11月30日水曜日

クリスマス絵本、並んでいます。














早いもので11月も今日が最終日。
明日からは師走です。

寒くなり、ハイビスカスを室内に入れました。
シガレット・ハイビスカスなので、
花がいっぱいに開いてもこの写真くらい。
つぼみは上を向いていて、
開き始めると下を向く、控えめなハイビスカスです。

以前、主人の実家にあったものは、
南向きの日のよく当たる部屋に置かれていたので、
大きく育って私の背よりも高くなり、
クリスマス頃にたくさんの花を咲かせていました。
緑の葉に赤い花が華やかで、
クリスマスにぴったりだったのを思い出します。

街中では、ハロウィンの次はクリスマス、といった感じでしたが、
12月になると、もうどこもがクリスマス一色ですね。
BOOKS144でも
クリスマスの絵本のコーナーができました。
定番の絵本から、あまり知られていない絵本まで、
いろいろ並んでいます。

ぜひ皆さま、足をお運びください。
一冊表紙を向けて飾っておくだけで、
お部屋がクリスマスの雰囲気になると思います。


2016年11月25日金曜日

宮沢賢治生誕120年記念版画展














昨日は雪で、寒い一日でした。
今朝、ベランダのバケツの水に
薄い氷が張っていました。
日差しが暖かく
お向かいの屋根の雪が溶けて
ひさしから落ちる水滴の音。
翼と尾羽を広げて日向ぼっこ中のキジバト。
のどかで、
春になったような気がしてしまう朝でした。

昨日が初日で
『 伊藤卓美・服部まき子版画展 』が開催中です。
宮沢賢治生誕120年記念として、
お話や詩の中の一場面を作品にしています。
木版画と銅版画、
それぞれの色や線を楽しんでいただけたら、と思います。

今回は私も何点か木版画の小品を作りました。
「水仙月の四日」と「セロ弾きのゴーシュ」の中から。
賢治のお話は読み返してみると
それまでと違った印象を受けたり
感動したりします。
そして改めて
色の描写の美しさに気付きました。

今回の会場は相模原です。
JR横浜線・京王相模原線の橋本駅北口から
徒歩5分のところにあります。
そちらのほうへお出かけの際はお立ち寄りください。

『 伊藤卓美・服部まき子版画展 』
11月24日(木)~12月4日(日)
10:00~17:00(最終日は16:00まで)
★30日は休廊
Gallery Platto(ギャラリー プラット)
相模原市緑区橋本6-27-1
℡ 042-772-2402

2016年11月24日木曜日

11月の雪














今日は早朝は雨だったのが雪に変わり、
11月の初雪は54年ぶりだとか。
積もれば観測史上初、とのことですが
どうなるでしょうか。

屋根や自動車、
草や葉の上はもう白くなっています。
紅葉を背景に雪の降る風景。
きれいですけれど、季節外れの寒さ。

この寒波で、
皇帝ダリアが一気に枯れてしまいそう・・・。
雪に震える薄ピンクの花がかわいそうです。


2016年11月18日金曜日

皇帝ダリア、今年も。


















赤坂の展示会が終わりましたが、
忙しさの続く毎日。
ふと上を見ると
今年も皇帝ダリアの大きな花が見下ろしていました。

去年、同じころに初めての花が咲き
その大きさ、優雅さに、
毎朝カーテンを開けるたびに感動していました。

今年は天候が不順でしたが、
そんなことには負けずに
薄いピンクの花を咲かせている強さ。
植物は毎年、変わらずに
芽を出し、伸びて、花を付けてくれます。

次の展示会を控えて余裕のないこの頃ですが、
ほっとさせてくれますね。



2016年11月8日火曜日

赤坂のハンドクラフト展に出品














11月ともなると、
曇って日差しもない日は
冬が近いのを感じさせられる寒さになりますね。
今日は店の戸を開けていると
奥の方まで冷たい空気が流れてきます。

今月はふたつの展示会があり、
追いつめられている、と
先日愚痴をこぼしてしまいましたが、
なんとか搬入、展示も終わり一息ついております。

昨日が初日の『アトリエみさき ハンドクラフト展』。
赤坂での、この展示会は
押し花絵を制作なさっている方が主催の会。
華やかな花を使ったもの、渋く抑えた色合いのもの、
黒一色になりがちな銅版画と比べると
自然の花の色を残した押し花は
なんてきれいな・・・と感心してながめています。

今回は木版画の小品にいくつか新作があるものの
ほとんどは昔からの
それこそ銅版画を始めたばかりの頃のものから
近年までの中からの展示です。

昨年も新作の少なさに反省していたはずですが、
今年も同じ事を繰り返す情けなさ。
それでも並べてみると
その年ごとに雰囲気が変わり
新たな作品への意欲が湧いたりします。

赤坂方面へお出かけの際に
お立ち寄りいただけたら幸いです。

『 アトリエみさき ハンドクラフト展 』
11月7日(月)~12日(土)
11時~19時(最終日は17時まで)
ギャラリー小川(craft OGAWA)
港区赤坂3-12-22
℡ 03-3584-1765/3583-3628

2016年11月1日火曜日

雨のち晴れ














11月になりました。
カレンダーが残り2枚!

今月は展示会がふたつ。
なにも準備ができていない。
朝から追い詰められた気持ちになりました。
しかも雨は降っているし・・・。
などと思っていましたが、
店へ向かうころには雨は止み、
午後から晴れて青空が広がりました。
晴れると秋らしく
空をながめていると気持ちも晴れてきます。

しばらく紅葉が楽しめそうですね。

2016年10月31日月曜日

ハッピー ハロウィン パーティー














10月31日、ハロウィンです。
でも月曜日、ということもあって
昨日、一昨日に盛り上がったのではないでしょうか。
渋谷の仮装した集団とにぎわいは
毎年、ニュースに取り上げられています。
私が今年見かけたのは、
お姫さまや、妖精、ポケモンに変装した
幼稚園帰りの子たちか、
仲のいい子どもたちの
ハロウィンの仮装のまま公園で遊んでいる集団くらい。
微笑ましく感じただけでした。

今夜にハロウィン・パーティーを予定している方、
今ごろでは遅いかもしれませんが、
ここに 『 ハッピー ハロウィン パーティー 』 という本があります。
解説には、
” ハロウィンを120%楽しむためのアイデアBOOK ”とあります。
仮装用コスチュームの作り方、
ホームパーティーのメニュー、
インテリア、エクステリアのアイデアまで載っていて
この1冊があればパーティーが楽しいものになりそうです。


『ハッピー ハロウィン パーティー』
馬嶋昌代 / 吉谷 環 著
2008年第1刷
定価¥1400
BOOKS144販売価格¥400

2016年10月29日土曜日

臨時休業のお知らせ














昨日は寒い雨。
今日は曇ってはいますが、
少し暖かくなりました。
青空も部分的に見え、
ときおり日も差してきます。
土曜日のお散歩ついでに、と言いたいところですが、
諸事情により
本日は臨時休業させて頂きます。
申し訳ございません。

明日は営業いたしますので
駒沢公園のラーメンショーのお帰りにでも
どうぞお立ち寄りください。

2016年10月28日金曜日

秋の雨














今日はお昼前から雨が降り始め、
温度も上がらず寒いくらい。
店の入り口を開け放していても
さすがに蚊も入ってきません。

ベランダの手すりに絡んだゴーヤの葉はまだ緑。
大きくなった実も、ひとつふたつ。
黄色い花もちらほら咲いています。

もう咲いても小さい朝顔の花、
暑いころは、朝には萎れていたオシロイバナの花も
昼過ぎまで開いています。

夏の名残があちこちに見えますが、
もう夏日になることもないそうですから、
このまま秋が進んでいくのでしょう。

もう10月も残り3日間ですね。

2016年10月23日日曜日

洋梨














洋梨をもらいました。
まだ若そうな
食べるには早い鑑賞用かな、と
並べて楽しんでいます。
洋梨はそれぞれ形が違って
眺めているだけで楽しくなります。

細身だったり太目だったりの胴体に
しっかりした軸が
あっちを向いたり、こっちを向いたり。
絵に描いてみたくなる果物です。

子どものころから
洋梨は、まずは目で楽しむためのもの。
絵に描いて
ちょっと熟しすぎたか・・・というものを
食べていましたっけ。
今はいろいろな種類がありますが、
むかしは洋梨といえばラ・フランス。
あのずんぐりした不格好さが思い出されます。

子どもたちが小さかったころ
知り合いのりんごや洋梨などを作っている果樹園に
お邪魔したことがあります。
まだ濃い緑色の洋梨がたくさんなっている木は
童話的でとてもすてきでした。
果実のなる木というのはいいですね。
あの木の下で写真を撮ってから何年になるでしょう。

洋梨を送ってください、とお願いすると
葉を付けたまま
色とりどりに、全部の種類の洋梨と、
おまけの完熟プルーンなども入れて下さって、
箱を開くと果樹園の空気まで感じられる詰め合わせでした。

またいつか行ってみたいと思っています。


2016年10月18日火曜日

絵本 『 つきのぼうや 』














今朝はよく晴れて
気持ちのいい青空が広がりました。
晴れても夏のような暑さはなく、
歩くにはいい季節です。
でも日向は日に焼けそうで
木陰を選んで歩いてきました。

呑川の桜の葉もいつの間にか減り、
道には色付いた葉が落ちています。
ススキの穂は立派になり、
ヨウシュヤマゴボウの実も少しずつ濃い紫に色を変え、
空地ではセイダカアワダチソウが
日を浴びて鮮やかな黄色の花を咲かせています。

何日か別の道を通っていて
久しぶりにいつもの道を歩いてみると
秋の進んでいるのに気付かされます。

お散歩の途中に立ち寄られたお客さまが
『 つきのぼうや 』の縦長の絵本を見つけて、
なつかしい!としばらく眺めていらっしゃいました。
私も大好きな絵本です。
縦34cm、横13cmの変形絵本。
BOOKS144でも縦では棚に入らず
横にしてさしてあります。

空のお月さまが
水に映ったお月さまを連れてきてほしい、と
月のぼうやに頼みます。
月のぼうやは途中で
星をけとばしたり、
渡り鳥にかこまれたり、
りんごをもらったりしながら降りてきて
池の中の月を見つけて・・・。
というお話。













右のページに
降りてくるぼうやと
途中で出会うものが描かれて
左にお話が載っています。

ぼうやのまわりは空と水ですから
青い背景で、
そこに描かれた絵が楽しくて、
色もきれい。

私は、満月の夜に
月の光を浴びた人たちや猫が
空を見上げている見返しが好きです。

「つきのぼうや」の画像検索結果

『 つきのぼうや 』
イブ・スパング・オルセン 作・絵
やまのうちきょうこ 訳
福音館書店 発行
1975年発行
2016年第65刷
定価¥1100+税
★この本は新品なので販売価格は定価です。

2016年10月16日日曜日

まんげつの よるまで まちなさい














先日の十三夜は残念ながら曇っていて
お月見ができませんでした。
でも昨日はよく晴れて
雲ひとつない夜空に
月が輝いていました。
お隣の瓦屋根が光を反射するほど明るく。
満月のように見えましたが、
今日が満月だそうです。

” 満月 ” と聞いてまず浮かぶのは
絵本 『 まんげつのよるまでまちなさい 』。

夜のあれこれを見てみたいあらいぐまのぼうや。
「みたい」というぼうや。
でも、おかあさんの返事はいつも
「まんげつのよるまでまちなさい」。

何回もこのやりとりが繰り返されるうち、
初めのページでは、
よだれかけを掛けて食事をしていたぼうやが
野球のバットとボールを持って出かけて行く
男の子に成長しています。

あらいぐまの毛、まわりの物も丁寧に描かれた
黒と茶だけの絵。
かわいいぼうやと
働き者のおかあさん。

扉の前のページと、
最後のページだけがカラーで
待ちに待った満月の夜の明るさ、
楽しさを感じることができます。

「まんげつのよるまでまちなさい 絵 コンテ」の画像検索結果

『まんげつのよるまでまちなさい』
マーガレット・ワイズ・ブラウン 作
ガース・ウィリアムス 絵
まつおか きょうこ 訳
ペンギン社 発行
1978年初版発行
1993年18刷
定価¥1030
BOOKS144販売価格¥500

2016年10月11日火曜日

『 印半纏 』 の本














昨日、今日と日差しがなく
雲に覆われた空。
温度が上がらず、
はおる物がほしい肌寒さ。
すっかり秋らしくなり、
ついこの間まで夏のようだったのを忘れてしまいますね。

昨日、一昨日は深沢神社のお祭でした。
店までお囃子の音が聞こえてきていました。
御神輿は出たのでしょうか。
半纏をピシッとまとった担ぎ手は粋な感じです。
後姿はそれぞれの印のデザインが
シンプルですっきりしていいものです。


『 印半纏 』 という本には
たくさんの半纏が写真で紹介されています。
「まつり」「ひけし」「しごと」 と分けられ
紋の写真を中心に
その時代背景にある資料500点が収録されています。
カラー写真はお祭のようすを思い出させてくれ
「ひけし」の項では、
いろは48組の半纏のひな型や
纏の絵が興味深く、
お祭好きはもちろん、
そうでない方も楽しめる一冊です。

『 印半纏 』
著者 岩田アキラ
発行 青幻舎
2006年初版
定価¥1200
BOOKS144販売価格¥500

2016年10月4日火曜日

宮沢賢治 『祭の晩』














先週末にお祭りがありました。
お天気にも恵まれて
日曜日の朝、元気に出て行った御神輿は
夕方、暗くなってから戻ってきます。
朝とは違ったエネルギーを発散して。
境内に入って
残った力を出し切るかのように、
勢いを増す担ぎ手たち。
御神輿が下されると
御宮入りを見ようと集まっていた人たちが
参道の屋台のほうへ流れます。

屋台の並んだ夜の参道は、
屋台と屋台の間の暗がりや
電球の光に照らされたお店の人たちが
なんだか怖かった子どもの頃を思い出します。

宮沢賢治の作品の中に 『 祭の晩 』 があります。
山の神の秋の祭の晩のお話です。

亮二が空気獣という怪しげな見世物小屋で出会った
煤けた黄金色の目をした
顔の骨ばった赤い大きな男は山男でした。
その後、山男は見世物小屋でお金を使ってしまったのを忘れて
だんごを食べてしまい
村の若い者に罵られます。
それを見ていた亮二は、
残っていた白銅をだまって
山男の大きな足の上に置いてやります。
その銭で救われた山男。

十八日の月が登るころ、
亮二の家の前には
山男の持ってきたお礼の薪の山。
きらきらきらきらする栗の実までありました。

山男の正直さに泣きたいような気持ちになる亮二。
「山男がうれしがって
 泣いてぐるぐるはねまわって、
 それからからだが天に飛んでしまうくらい
 いいものをやりたいなあ。」

山男と亮二の正直さとやさしさに
泣きたいような気持ちになるお話です。

お話とは関係ありませんが、
お祭の中で神楽殿ではお神楽が始まるらしく、
てびらがねだけが静かに鳴っている場面があります。
山男が去ったあと、笛も始まります。
このお神楽はきっと早池峰神楽に違いない、と
想像してしまいます。
始まりのときに舞手が
幕をゆらして出てこない様子や、
いろいろな舞、装束、
最後の権現様の歯打ちの音などを思い描いて
花巻のお祭をうらやましく思っています。

『 祭の晩 』
宮沢賢治 文
荻野弘幸 絵
福武書店 発行
1991年初版
定価¥1340
BOOKS144販売価格¥700

2016年10月2日日曜日

営業時間の変更














早くも10月です。
朝から晴れて
歩いていると
ところどころで金木犀の匂い。
湿度も低く、秋らしい日差し。
朝夕は涼しくなり
日が暮れてくると、そこかしこから虫の声が聞こえてきます。
コオロギ、カネタタキ、鈴虫くらいはわかりますが、
何種類くらいの虫が鳴いているのだか・・・。
虫の声を聞いていると少し寂しい気がします。

日の暮れるのも早くなってきました。
夕方5時を過ぎるころから
外に置いた本のタイトルが読みにくくなってきますので
BOOKS144の営業時間を
今月から冬時間にさせて頂きます。

11時開店で夕方5時閉店です。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

営業時間
11:00~17:00

2016年9月30日金曜日

ざしき童子(ぼっこ)のはなし














今日で9月も終わりですね。
9月というと
どうしても宮沢賢治のおはなしが読みたくなります。
賢治の命日が9月21日。
花巻で賢治祭もあり、
秋めいて、
東北の空気を思い出すからでしょうか。

何冊もある宮沢賢治の絵本ですが、
その中の1冊 『 ざしき童子のはなし 』をご紹介します。

” ぼくらの方の、ざしき童子のはなしです。”
と、始めにあります。
賢治と親交のあった
遠野物語の伝承者で作家・民俗学者でもある佐々木喜善の
『奥州ザシキワラシの話』を読んだうえで、
この話を書いたため、
「ぼくらの方の、」と始まるのでは、と言われています。

この本には
次の四つのエピソードが書かれています。

ふたりの子どもが庭で遊んでいると
座敷を箒ではく音が聞こえてくるが、
のぞいてみると誰もいない。

お振舞いに呼ばれた10人の子どもたちが、
「大道めぐり、大道めぐり。」とぐるぐるまわって遊んでいるうちに
11人になっている。
知らない顔がなく、同じ顔もないのに、
どう数えても11人いる。

本家の如来さまのお祭りに
分家の子たちが呼ばれることになっているが、
そのうちの一人がはしかにかかり、
お祭りを延期する。
それがおもしろくない子たちは
いっしょに遊ばない、と決め
その子が来た途端に小座敷に かけ込むが、
今来たばかりのはずの子がきちんと座っている。

渡し舟の船頭の話として
紋付、袴のきれいな男の子を舟に乗せる。
長くいて飽きた家から、
新しい家へ行くと言う。

このひとつひとつが
” こんなのがざしき童子です。”
で終わります。

何だか不思議で少し不気味で、
でも怖すぎることなく、
教訓めいたところもなくて
私の好きなおはなしです。










伊勢英子さんの絵が
東北の季節と雰囲気を描いていて
引き込まれます。
色の美しい大判の絵本です。

 「ざしき童子のはなし」の画像検索結果

『ざしき童子のはなし』
文 宮沢賢治
絵 伊勢英子
発行 講談社
1985年第1刷発行
2003年第12刷
定価¥1600
BOOKS144販売価格¥900