2013年2月26日火曜日

『やまのこどもたち』

やまのこどもたち (岩波の子どもの本)
















この頃、白梅が満開になっていますね。
うぐいすの声はまだ聞きませんが、
メジロが忙しく花から花へと飛び回る姿を見かけます。

今日は『やまのこどもたち』をご紹介しましょう。
初版が1956年ですから、
50年以上昔の
山の子どもたちの1年が描かれています。

石井桃子さんが
宮城県で開墾、農業をしたときの経験からできた
お話だそうです。
挿絵は洋画家の深沢紅子さん。
この方は盛岡出身の方なので、
この絵本は、東北の山に暮らす人たちの生活ですね。

てるちゃんのうちの前の梅の花がまっしろに咲いた
「はるがきた」から始まります。

かやぶきの屋根。
障子の穴からのぞく目。

梅の花をたたいて遊ぶ子どもたち。
それを止めるおばあさん。
「いい子は、ままごとをしてあそぼうよ。」
松林にむしろを敷いてのおままごと。
落ち葉のお皿に梅の花のごはん。

おばあさんが
大きな梅干しののったおにぎりをお皿にのせて
お客に来てくれます。

これが春のエピソードですが、
夏の梨の木から下りられなくなる話。
赤とんぼの群れ飛ぶ、秋の運動会。
冬のお年越しの準備と
炉辺で家族で囲むお年越しのごちそう。

どれも昔の日本の生活が描かれています。

手ぬぐいをかぶったおばあさん。
いつも着物を着て、
針仕事をしたり、
庭の掃除をしたりしていた私の祖母を思い出しました。


みんなが畑へでかけても
家にはおばあさんがいて、
家の仕事をしながら、
子どもたちを見守っている。

そんな昔の3世代の家族が描かれていて、
なつかしく暖かい気持ちになれる本です。


『やまのこどもたち』
石井桃子 文
深沢紅子 絵
岩波書店 発行
1956年第1刷発行
1996年第17刷
¥1,000








2013年2月24日日曜日

こどものとも傑作集『はるまつり』

晴れていても風は冷たくて寒いですね。
でも家の玄関を出てから
BOOKS144までの道は
もう春の雰囲気でした。

福寿草の花の鮮やかな黄色。
出始めた草のみずみずしい緑、
クリスマス・ローズのつやつやした若い葉。
道路に落ちる桜の木のやわらかな影。


















もう暖かくなってほしい、という思いを込めて
今日は『はるまつり』という絵本をご紹介します。
桜の花のころのお話ですので、
少し早すぎますが。

春祭りの様子が細かく描かれています。
扉の、春祭りの近づいてきた町の一場面から始まります。
そして、当日の朝の町の全景。
たいこや笛のお囃子連の乗った屋台を引くこどもたち。
夕方になって提灯に火が灯り、
暗くなってますます活気付くお祭りのようす。
水の流れに提灯の灯りが映って、
お囃子の音色や
お店の人たちの客を呼ぶ声、
子どもたちのにぎやかな声、
お神輿をかつぐ男たちの
アルコールの入った熱気を帯びた声まで
聞こえてくるような気がします。

この絵本のお祭りは昭和のお祭りですね。
はちまきをした風船や、べっこう飴。
売られているお面。
歩いている人々の顔や服装。
子どものころ、
こんなおじいさんやおばあさん、
こんな男の子がいたなあ、と、懐かしく、
挿絵の細部まで見てしまいました。


『はるまつり』
菊池日出夫 作
福音館書店 発行
1985年 こどものとも発行
1991年 こどものとも傑作集 第1刷
¥1500

2013年2月23日土曜日

大好きな オトフリート・プロイスラー

18日、オトフリート・プロイスラー氏が89才で亡くなりました。
プロイスラーと言えば
『大どろぼうホッツェンプロッツ』を
思い出される方が多いのではないでしょうか。
あまりのおもしろさに、
「ふたたびあらわる」と「三たびあらわる」を
手にするまでの待ち遠しかったこと!

でも私のいちばんは『小さい魔女』。

小学校の2年生か3年生のときに読んで夢中になりました。
魔女というものに。
127才のひよっこ魔女の生活ぶりと、
いい魔女になろうと奮闘する姿に。

カラスのアブラクサス。
嵐の魔女ルンプンペルおばさん。
ブロッケン山。
ワルプルギスの夜。
子どもだった私には呪文のように
魅力的に響いた言葉。

ほうきにまたがって空を飛び、
ちょっとした魔法を使って快適に暮らす日々。
大人になった今もあこがれています。

この本の表紙、挿絵にも大いに影響を受け、
このころ描く絵は魔女ばかり。
夏休みの自由研究に
リノリウム板で魔女シリーズの版画まで作りました。
しかも1版多色刷りで!
あのリボンで束ねた版画はどこに行ったのか・・・。

現在、銅板で版画を作っています。
今だに月夜、フクロウ、カラス、
そして魔女などが登場します。
あの時に読んだ『小さい魔女』が、
今につながっているように思います。

オトフリート・プロイスラー。
どのお話も大好きでした。
『小さい魔女』の次に読んだのは
『小さい水の精』。
そして『小さいおばけ』。
『大どろぼうホッツェンプロッツ』。

もう一度、読み返したいと思います。

2013年2月21日木曜日

銅版画 『Congratulations!』


















 銅版画をまとめて刷りました。
『Congratulations!』というタイトルの小作品です。
猫が花束を抱いて、
「おめでとう!」と言っているイメージで作りました。

黒のインクで刷っていましたが、
ある時、カラーで刷ってみたところ、
明るい感じになって、
絵の雰囲気とも合ったので、
今は黒一色のものと、
黒に透明水彩で手彩色したもの、
カラーインクで刷ったものの、3種類になりました。

花の部分に赤のインクを置き、
回りに黄色を詰めて、
外から赤のほうへ向けて拭き取ります。
表面の油膜をきれいに取って
湿らせた紙(ハーネミューレ)を乗せ、
プレス機で刷りました。

赤と黄色がグラデーションになり、
気に入っている作品です。

公募展や展覧会用の大きな作品は
気合を入れて作ります。
スケッチから本刷りまで時間もかかり、
思い通りにいかない時は、
楽しいよりは苦しみながら
何回もの試し刷りをしたりします。
でも、小さい作品は腐食も、刷りも楽ですから、
楽しみながら作っています。

5cm角か6cm角の銅板を使います。
小作品のほとんどがフクロウか猫をモチーフにしています。

カラーの作品は
白の正方形の額に入れます。
壁にも掛けられますし、
写真立てのように立てることもできます。















BOOKS144にも掛けてありますので
ご来店頂いたときにはぜひご覧ください。

『Congratulations!』
作品サイズ 60mm×60mm
額サイズ 223mm×223mm
¥4,000

2013年2月20日水曜日

フェリックスのお料理本


















今日はフェリックスのお料理の本をご紹介します。
ドイツ語の大型(約34cm×24cm)の本です。

ソフィーとフェリックスが、手紙をボトルに入れて海に流し、
それを拾った人たちから、
各国のレシピが届くというお話のようです。
25カ国から37のレシピが載っています。
イタリア、マレーシア、ジャマイカ、スウェーデン、ケニア、ウクライナ・・・・・。
そして、その中には日本もあります!
日本から届いた手紙。
封筒の中から出てきた料理の写真は何だったでしょう?
たぶん、思いつかないと思います。
なぜこれ?と首を傾げたくなりました。
日本のページにはお箸の持ち方のイラストもあります。


















ドイツ語なので読めませんが、
絵を見て、なんとなく想像できます。


裏表紙の袋の中には
子ども用のコックさんの帽子が入っています。
お子さんといっしょに実際に作ってみてもいいでしょう。
各国の文化、習慣なども見ることができ
細かくイラストを見ていくと、
いろいろな発見があると思います。

これは表紙にある日本です。
富士山、鳥居、新幹線、そして鯉のぼり。
おもしろいですね。



















『FLASCHENPOST VON FELIX』
Annette Langen & Constanza Droop 著
Coppenrath 出版
2001年 発行
ドイツ語
¥1,800

2013年2月19日火曜日

木版百華展(於 木ノ葉画廊)、始まっています。

BOOKS144の入口の左側の壁に
伊藤卓美さんの木版画が2点掛かっています。
山猫シリーズの中の
『山猫 熟読の図』と『山猫 ひと休みの図』。
どちらも人気の作品ですが、
魚の骨を前に野原で昼寝をする山猫の姿は
日々忙しい私は少し羨ましく、
こうありたい、と思わずにはいられません。

その伊藤卓美さんも出品している
「木版百華展」が始まりました。
7人の木版画家たちの作品が展示されています。

<木版百華展 >
●2月18日(月)~28日(木)
●1:30~19:00 最終日17:00まで
● 木ノ葉画廊
   千代田区美倉町12 木屋ビル1F
   TEL 03-3256-2047















 展示されている伊藤卓美作品は
『夫婦桜』
『注文の多い料理店』
『招き猫仲間』
『護法神円空仏』
の4点です。

皆さま、お時間ありましたら、ぜひご覧ください。



2013年2月17日日曜日

ひなまつりの本

今朝は昨日より冷えたのか、
鳥たちの水飲み場に氷が張っていました。

真冬並みの寒さです。

日陰の苔が霜柱で持ち上がっていました。
子どものころに、ざくざく踏んで歩いたものです。
日陰では1日中溶けないので、
霜柱は丈夫になって、背が高くなっていました。
歩いたあとに足跡が白く見えていました。

足の裏の、あの感触を思い出しました。















BOOKS144では、
外のベンチの絵本を”春”のものに変えました。
また、店内、正面には
おひなさま関係の絵本、本を並べてみました。

『えんぴつびな』
『はるよこい』
『のはらのひなまつり』
『もりのひなまつり』

どれも今の時期にぴったりの絵本です。

渡辺一枝さんの
『ひなまつり』『またひなまつり』もございます。

どうぞ一足早く、ひな祭りをお楽しみください。

2013年2月16日土曜日

お雛さまを飾る季節

バレンタインデーも終わり、
2月も半ば過ぎ。
デパートもスーパーマーケットも
あっという間にチョコレートが姿を消し、
雛あられや、菱餅などに変わりました。

そろそろお雛さまを出す時期です。
女の子のいるお宅では、もう飾っていらっしゃいますか?
お雛さまのまわりだけ華やかで、明るく、
そこだけ春になったように見えますね。

外を歩いていると、満開の紅梅や白梅。
花屋さんにはムスカリの鉢が並び、
春がすぐそこまで来ているのを感じます。
庭では福寿草のつぼみが黄色くなってきました。

でも今日は寒いです。
朝、土の柔らかいところには霜柱が立っていました。
晴れていましたが、
空気も冷たいし、風も強い。
取り入れた洗濯物の冷たいこと!


















夕日にくっきりとシルエットになった、風にゆれる枝。
真冬の寒々した夕焼けにしか見えません。

とてもお雛さまを出してきて、
飾ろうという気持ちにはなれず、
我が家のお雛さまは、まだお休み中です。
毎年、遅くなるので、
今年こそは早く登場していただこうと思っているのですが・・・・。



2013年2月12日火曜日

バレンタインデーは手作りで

明後日はバレンタインデーですね。
どこへ行ってもチョコレートの売り場ができて、
いろいろなチョコレートを売っています。
女性の方々は、本命から義理、お友達用まで、
いろいろに準備なさっていらっしゃるのでしょうか。

もし、手作りなさるのであれば、
BOOKS144にはチョコレートのレシピ本が何冊かございます。















今日は『ウィリアム・カーリーのチョコレート・マニュアル』をご紹介します。


















デザート、パティスリー、焼き菓子、ボンボン・その他と
章ごとに作り方が出ています。
「基本と技術」の章には
チョコレートに関する知識や基本技術が書かれています。

専門的で、手間のかかる難しいものが多いのですが、
写真もきれいで、
見て楽しんで、
気が向いたら挑戦してみるのもいいかと思います。

私でも作れそう、と思うのは「焼き菓子」のページでしょう。
うちのブラウニーは、
ココアを使い、チョコチャンクとくるみを入れます。
天板に流して大きく焼き、
ハート型で抜いて、
上にチョコレートを細く線にかけたりしますが、
今年はこのブラウニーを焼いてみようかな。
バレンタインデーのプレゼントにいいかもしれませんね。


















『ウィリアム・カーリーのチョコレート・マニュアル』
ウィリアム・カーリー、寿々枝・カーリー 著
誠文堂新光社 発行
2011年発行
¥1260


2013年2月10日日曜日

根っこのこどもたち目をさます

2月1日に、暖かさに浮かれ、
何となく花のたくさん描かれた表紙に目がいき、
『リーサの庭の花まつり』を取り上げてしまいましたが、
考えてみれば、こちらのほうが今の季節にぴったりでした。

『根っこのこどもたち 目をさます』。

商品の詳細

春がゆっくり近づいてくるころ、
根っこのこどもたちは土のおかあさんに起こされます。
春のしたくをするためです。
男の子も女の子も忙しく働きます。

そして、なにもかも用意ができたとき、春がやってきます。
春の景色から、また冬がやってくるころまでの
季節が移り変わる様子が描かれています。

ベスコフと同じように、ていねいな絵。
よく見れば見るほど、
細かなところまで正確に描かれていて驚きます。















虫の触角、足の関節。

植物の葉のつき方や、花の特徴。

この本も、『リーサの庭の花まつり』も、
虫好きな男の子、花や妖精が好きな女の子、
そして大人も楽しめる絵本です。

今さらですが、
『リーサの・・・』には、
花の名前もたくさん出てきます。
知らない花もありました。
ひとつひとつ、
名前と挿絵とを確認しながら見ていくと
楽しいと思います。

『根っこのこどもたち目を覚ます』
ジビレ・フォン・オルファース 絵
ヘレン・ディーン・フィッシュ 文
いしい ももこ 訳/編
童話館出版 発行
2003年 第1刷発行
2004年 第2刷
¥700

2013年2月8日金曜日

冬に逆戻り

今日は風も強く、寒い一日でした。
暖かい日が続いていたせいで、
よけいに寒く感じました。

マフラーをしっかり巻き、
速足で道を歩く人々。

春と思って出てきてしまった蛙たちも、
水面まで泳ぎだしてきてしまったメダカも
姿を見せません。
鳥たちも、ヒヨドリ以外、何も来ませんでした。


















寒そうに風にゆれる水仙。
梅のつぼみも、縮こまったように見えます。
先日は春めいて見えた庭なのに、
すっかり冬に逆戻りしたように感じます。

でも、よく見ると、
もうバイモの芽も伸びてきています。
水仙の花の数も増えました。


























 ハナニラの新しい葉もずいぶん出てきました。
花が待ち遠しい。
昔の庭にはうす紫の花が群れていました。
日当たりのいい所の花は白っぽく、
日陰は紫が濃くなって、
夢のようでした。
ハナニラは別名を
「ベツレヘムの星」というんだそうです。
確かに、星のような形です。

春になって、
またたくさんの花の咲くのが楽しみです。

2013年2月7日木曜日

お菓子のレシピ本、入荷














バレンタイン・デーまで、あと1週間。
手作り派のために、
お菓子の本を新たに入荷いたしました。
基本的なケーキ、焼き菓子から
マカロン、チョコレートまで、いろいろ。
これらの本は表のレシピ本のラックに並んでいます。

お料理の本はこのラックだけではありません。
BOOKS144に入って右側の棚には、
さまざまな料理、料理関係の本。
日本語だけでなく洋書のレシピ本もあります。
和食、お惣菜、イタリアン、フレンチから、
デザート、、本格的なチョコレートの本、
和菓子、スイスのお菓子、
レシピ絵本など、
お菓子作りの好きな方も、
プロの料理人の方にも楽しんでいただけると思います。

最近のお料理の本は写真がきれい。
私はレシピ本をたくさん持っていますが、
見て読んで楽しむばかり。

たまに、本を見て、
これにしよう、と決めて買い物に行っても
帰りに覗いた魚屋さんで、
「今日のおすすめはこれだよ!」と言われたら、
即!変更。
急いで帰って、
鯵や鰯をおろしたり、
鰤の半身を刺身にしたり、
鰹をフライパンでタタキにしたり。

なんて計画性のない、と呆れられそうですが、
魚屋さんの「その日のおすすめ」に
間違いはないのです。

2013年2月6日水曜日

店は開いております!


















昨日、ネットやニュースで、
「雪、雪!」と騒いでいましたので、
今朝は真っ白な雪景色、と思い込んでカーテンを開けました。

雨!

うっすら白くなったお隣の屋根の雪も溶けそうです。
「店を開けるのに助かった。」と思う反面、
「なんだ、雪じゃないのか・・・」と、
がっかりする気持ちも半分あったりして。
私は雪国での生活を知らないので、
雪が降ると、今でもわくわくしてしまいます。

昨日の閉店時に、
みんなで「明日は雪!」と決め付けて、
『雪のため開店時間が遅れます』の張り紙を
入り口に貼ってきてしまいました。
大雪の場合に備えて、
『臨時休業』の張り紙まで準備してあります。

今朝は急いで行って張り紙をはがさなければ、と
いつもより早めに家を出ました。

そんなわけで、
今日は通常通り、BOOKS144は店を開けております。
表に出す本も店内にありますので、
窮屈ではありますが、
皆さま、どうぞお立ち寄りください。

2013年2月5日火曜日

お知らせ

昨日は立春でした。
今日は少し寒くなってきましたが、
ここのところと春としか思えない暖かさでした。

庭の梅のつぼみがふくらみ、
あっという間に水仙が咲き始めました。
夕方には、
なんと冬眠から覚めてしまった蛙が
何匹も土の中から出てきて、
あちこちで鳴いている始末。

未明から雪だというのに・・・。
かわいそうに。
一旦、穴から出てしまった蛙は、
また土に潜るんでしょうか?

明日は、雪の降り具合によって
開店時間が遅れることがございます。
雪の降り続く場合は
臨時休業になることもございます。
どうぞご容赦ください。

前回のような大雪になりませんように。




2013年2月3日日曜日

鳥のなき声ずかん

今日は節分です。
豆の準備はだいじょうぶですか?
かつて我が家の豆まきは、
最後には子どもたちとの豆合戦になったものです。

明日は立春。
昨日は記録的に暖かな日でしたが、
今日もまだ春のような日差しです。

今朝、庭では鳥たちがにぎやかでした。
シジュウカラとメジロが、鳴き交わしながら
梅の枝から枝へと飛び回っていました。
黒い頭に白い頬、喉からお腹に黒いネクタイ姿と
喉元の黄色っぽい鮮やかなウグイス色に
白いアイライン。
メジロはスズメに混ざってパンをついばみに来たりして
ほんとうにかわいいです。
ベランダの手すりにとまったヒヨドリは甲高く叫び、
他の鳥を追うので、
我が家では評判が悪いのですが、
頬が茶色く、頭はバサバサして、
姿形はなかなかです。

今日は『鳥のなき声ずかん』という本を。


















公園、草原、林の中、川や沼、海辺の鳥たち、
60種の鳴き声を紹介しています。
鳴き声が聞こえたままに字で書かれているのですが、
鳥の鳴き声の特徴を字体で、
字の色は鳥の体の色で表現しているのです。

鳴き声の次のページには
鳴いている鳥たちのリアルなイラストがあり、
この絵本は確かに「ずかん」なのだ、と思います。
終わりのほうには、
鳴き声を楽譜にしてあり、
親子で読んで、楽しめます。
読んだ後は、
鳥の声が聞き分けられるようになるかもしれません。

『鳥のなき声ずかん』
薮内正幸 ぶん/え
篠原榮太 もじ
佐藤聰明 おと
福音館書店 発行
1992年 初版
2011年 第6刷
¥1000

2013年2月1日金曜日

リーサの庭の花まつり

BOOKS144まで歩いていると
朝から暖かく、
日差しも空気も、
春がそこまで来ているようでした。

でも今日から2月。
まだまだ冬が終わったわけではありません。
気を緩めてはいけませんね。

さて、気持ちはすっかり春になってしまったので
『リーサの庭の花まつり』をご紹介したいと思います。
夏至祭りのお話ですから、
春を飛び越えて一気に夏になってしまいますが・・・。


















とにかく綺麗な絵本!

花や草の特徴をとらえ、丁寧に描いています。

花祭りにやって来るたくさんの花、虫、鳥たち。
 擬人化された植物の精たちが魅力的。

そして、それぞれの歌。

左側のページに線画の挿絵。
右側にカラーの美しい挿絵があります。

「リーサは、お花といっしょに夏至祭りがたのしめるね」
というおばあさんの言葉通りに
花まつりを楽しむことができました。

どのページのどの花もいいですが、
きんぽうげの親子が好きです。
バターつきパンを食べている、
きんぽうげの子どもたちがかわいい!
あごやほっぺをふいてやる、おかあさん。

静かにたたずむ いちやく草のページは、
しん として、すてきです。
回りをかこむ花のイラストも。

花を見ているだけでも冬の寒さを忘れ、
癒されるように思います。


『リーサの庭の花まつり』
エルサ・ベスコフ 作/絵
石井登志子 訳
童話館出版 発行
2001年 第1刷発行
2009年 第8刷
¥800