今、BOOKS144に並べてある
宮沢賢治の作品の中に、
『鹿踊りのはじまり』という絵本があります。
ししおどり、と読みます。
鹿踊りをご覧になったことがありますか?
私が鹿踊りを初めて見たのは
中学校の修学旅行のとき。
花巻温泉に泊まり、
夜に外で鹿踊りが舞われたのです。
おなかに響く、乾いた太鼓の音。
長いささらの揺れるさま。
重い装束にもかかわらず
鹿たちの
軽やかな足取り。
前もって授業で
宮澤賢治の『鹿踊りのはじまり』を読み、
花巻で本物の鹿踊りを見たわけです。
とても印象に残りました。
結婚してからは
何回も東北へ民俗芸能を見に行き
今では、お囃子の音を聞くと血が騒ぎます。
鹿踊りは、地域によって装束も違い、
花巻地方の「太鼓踊系」と、
遠野地方などの「幕踊系」があります。
どちらも力強く、勇壮で、神々しく見えてきます。
人が中にいるのを忘れて、
鹿(しし)に見据えられているような気持ちになります。
『鹿踊りのはじまり』
宮沢賢治 作
たかし たかこ 絵
偕成社
1994年第1刷 発行
2003年第12刷
¥850
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