今朝、雪のように花びらが降るのを見て、
花の楽しめる時期の短さに
さびしさを感じながら歩いてきました。
場所のよっては桜の花の香りがします。
桜は散り始めましたが、
たくさんの草木たちが準備をし、
つぎつぎと花を咲かせ、
まだしばらくは春の楽しみが続くでしょう。
今回は春の野原を思わせる布団をかけて
満足げな2匹のぶたが表紙の
『ぶたのしあわせ』をご紹介しましょう。
ヘレン・オクセンバリーが物語も絵も描いた作品です。
2匹の憂鬱なぶたの話なのですが、
ぶたたちの広々した農園。
やわらかそうな草の野原。
木にも草にも花が咲き、
空には太陽が輝き、
のどかな春の景色です。
2匹は気ままに暮らしていたのですが、
お金や服、車、家にあこがれていたのです。
いざ大金を手に入れ、
思い描いた通りの生活を手に入れた2匹は・・・。
最初のページの
ぐちばかりの憂鬱なぶたたちの表情と
最後のページの
本物のぶたの暮らしを見つけた2匹のしあわせそうな寝顔。
それぞれに相応はしあわせとは何なのでしょう?
と、考えさせられるお話です。
『ぶたのしあわせ』
ヘレン・オクセンバリー 作
矢川澄子 訳
文化出版局 発行
1974年 第1版発行
1991年 第9版
¥1,200
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