2013年3月29日金曜日

絵本 『ぶたのしあわせ』


















今朝、雪のように花びらが降るのを見て、
花の楽しめる時期の短さに
さびしさを感じながら歩いてきました。
場所のよっては桜の花の香りがします。

桜は散り始めましたが、
たくさんの草木たちが準備をし、
つぎつぎと花を咲かせ、
まだしばらくは春の楽しみが続くでしょう。

今回は春の野原を思わせる布団をかけて
満足げな2匹のぶたが表紙の
『ぶたのしあわせ』をご紹介しましょう。


















ヘレン・オクセンバリーが物語も絵も描いた作品です。

2匹の憂鬱なぶたの話なのですが、
ぶたたちの広々した農園。
やわらかそうな草の野原。
木にも草にも花が咲き、
空には太陽が輝き、
のどかな春の景色です。

2匹は気ままに暮らしていたのですが、
お金や服、車、家にあこがれていたのです。
いざ大金を手に入れ、
思い描いた通りの生活を手に入れた2匹は・・・。

最初のページの
ぐちばかりの憂鬱なぶたたちの表情と
最後のページの
本物のぶたの暮らしを見つけた2匹のしあわせそうな寝顔。

それぞれに相応はしあわせとは何なのでしょう?
と、考えさせられるお話です。


『ぶたのしあわせ』
ヘレン・オクセンバリー 作
矢川澄子 訳
文化出版局 発行
1974年 第1版発行
1991年 第9版
¥1,200

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