2013年8月28日水曜日

鹿踊り(ししおどり)


鹿踊りのはじまり (日本の童話名作選)

今、BOOKS144に並べてある
宮沢賢治の作品の中に、
『鹿踊りのはじまり』という絵本があります。
ししおどり、と読みます。

鹿踊りをご覧になったことがありますか?

















私が鹿踊りを初めて見たのは
中学校の修学旅行のとき。
花巻温泉に泊まり、
夜に外で鹿踊りが舞われたのです。
おなかに響く、乾いた太鼓の音。
長いささらの揺れるさま。
重い装束にもかかわらず
鹿たちの
軽やかな足取り。

前もって授業で
宮澤賢治の『鹿踊りのはじまり』を読み、
花巻で本物の鹿踊りを見たわけです。
とても印象に残りました。

結婚してからは
何回も東北へ民俗芸能を見に行き
今では、お囃子の音を聞くと血が騒ぎます。

鹿踊りは、地域によって装束も違い、
花巻地方の「太鼓踊系」と、
遠野地方などの「幕踊系」があります。

どちらも力強く、勇壮で、神々しく見えてきます。

人が中にいるのを忘れて、
鹿(しし)に見据えられているような気持ちになります。






































『鹿踊りのはじまり』
宮沢賢治 作
たかし たかこ 絵
偕成社 
1994年第1刷 発行
2003年第12刷
¥850

2013年8月19日月曜日

夏休みの宿題 自由研究に


















 夏休みも残り少なくなりました。
親としては、
そろそろ宿題に取りかからせたい時期ですね。

あのころの忙しい夏休みが懐かしい・・・。

道を歩いていて、
庭先などに置いてある
四隅に支柱を立てた四角い鉢に、
朝顔が花を咲かせているのを見ると、
うちの子どもたちが
小学校1年生だったころを思い出します。

夏休み前の保護者会の帰りに
親が持ち帰ることになっていました。
息子のは、
薄青くて、縁が白い朝顔でした。

観察してつぼみ、花、しおれた状態、
できた実(種)の絵を描き
短い文をつける、という宿題もありました。

夏休み中、花の数を数え、
親もいっしょに楽しく観察したものです。














先日、144へ向かう途中、
虫捕り網をかまえて
電柱のセミを狙っている男の子を見かけ
息子の小さいころの姿を思い出しました。

タンクトップに半ズボン。
麦わら帽子。
黄緑色の虫かごを斜め掛けして、
手には虫捕り網。

最近は呑川を通っても
そういった姿の子は見かけません。

私が子どもだったころや、
子どもたちが子どもだったころ、
虫捕り網を持って出かけては
セミをたくさん捕ってきました。
アブラゼミばかりでしたが・・・。
部屋に置いた虫かごの中で鳴いてうるさく、
夕方に全部、逃がしてやりました。

昔は、
自由研究に、
昆虫採集をする男の子が必ずいました。
田舎のある子は
そこで捕まえたカブトムシやクワガタ、
珍しいチョウなどを標本にして
クラス中の注目を浴びたりしていたものです。

今、BOOKS144に
折り紙で作るカブトムシ・クワガタの本があります。

1枚のかみでおる おりがみ 世界のカブトムシ・クワガタ

この本を見ながら
カブトムシやクワガタを折って、
昆虫採集のように箱に並べ、
それぞれについて調べて生態などをまとめたら、
すてきな自由研究になると思います。

『1枚のかみでおる おりがみ 世界のカブトムシ・クワガタ』
山田勝久 著
誠文堂新光社 発行
2006年発行
¥950

2013年8月17日土曜日

セミの合唱


















今はセミの最盛期でしょうか。
木の下を通るとセミが気持ちよく鳴いています。

呑川沿いの桜並木でも
アブラゼミの声が降り注いできます。
何匹くらいいるのでしょう。
限りなく続くアブラゼミ集団の鳴き声。
BGMのようで
声というより音としか思えません。

その中、ミンミンゼミが鳴き始めると、
ひとり存在を主張して
がんばって鳴いているようで、
声のするあたりで
どこにいるのだろう、と木を見上げてしまいます。

8月初めに名古屋へ行きました。
東京は涼しかった頃なので、
駅を出て、その暑さに驚きました。
その次に驚いたのは、
セミの声の大きさ。

街路樹で、たくさん集まって鳴いたのは
羽根の透明なクマゼミ。
めったに聞かない声なので、
なんとなく違和感を覚えました。

子どものころ、図鑑で見て
実物を見てみたいと思ったクマゼミ。

近所でも、ごくたまに鳴き声を聞くことはありますが、
こちらのアブラゼミ並みに
集団で鳴かれると、なかなかのものです。

帰って来てから
呑川のアブラゼミの大合唱が
静かに、おとなしく思えました。

最近、ツクツクボウシの
慌ただしく鳴く声も聞こえるようになりました。

2013年8月13日火曜日

夏の花 ハイビスカスと夕化粧


先日は涼しげな
ホテイアオイの花の写真をアップしましたが、
今日は夏の日差しと暑さが似合うハイビスカスを。

毎年、夏になると次々に花を咲かせてくれます。
沖縄でたくさん咲いていたのを思い出します。
いかにも南国の花らしく、
大胆で、パッと人目をひく鮮やかな赤。
庭には、赤い花はあまりないのですが、
玄関先で朝日を浴びていると、
元気をもらうように感じます。

夕方になるとオシロイバナが花を開きます。
外から帰ってきて、
玄関脇の群れている横を通ると
いい香りがします。

子どものころに一度は、
黒い種の殻を剥いて
中の粉状の白い部分を
顔に塗ったり、手の甲に塗ったりして
遊んだことがあるのではないでしょうか。

オシロイバナが
夕方から咲く花だということに気づいたのは
大人になってからです。
子どものころは、
オシロイバナというと種だけにしか興味がなく、
あんなにいい香りがするということも知りませんでした。

和名としては「夕化粧」とも呼ばれるそうです。




2013年8月10日土曜日

ホテイアオイの花

















立秋を過ぎましたが、暑いですね。
35℃という信じられない暑さ。
夜になると
虫の声が草むらから聞こえてきますが
街灯の明かりのせいか
ミンミンゼミも鳴いています。
夜中なっても29℃。

メダカの鉢のなかに浮かばせている
ホテイアオイに花が咲きました。
薄むらさきの花。
上の花びらの真ん中に
青と黄色の斑紋があります。

ホテイアオイは繁殖力が強くて、
ほっといてもどんどん増えますが、
冬の寒さには弱く
室内に避難させないと
茶色く枯れてしまいます。

水面に映る空。
水草のあいだを泳ぐメダカ。
ホテイアオイや浮草、睡蓮。
そこにこの涼しげな花。
暑さのなか、少しほっとします。


2013年8月8日木曜日

木版画 『永訣の朝』


先日の版画展のお知らせにも書きました
木版画作品 『永訣の朝』です。

宮澤賢治の、妹トシの死を悼んだ悲しい詩ですが、
それを暗くなりすぎず表現した
空気を感じさせるものに
仕上がっていると思います。
今までの作風とは一味違った
すっきりとした作品です。

サイズ 450mm×600mmの
8版10色摺りの木版画。

額縁のガラスに景色が映ってしまって見難いのですが、
ぜひ店内、近くでご覧になって下さい。

2013年8月7日水曜日

伊藤卓美 木版画展「宮沢賢治 没後80年に寄せて」


















今年は宮沢賢治、没後80年、ということで、
世田谷文学館でも
『宮沢賢治 詩と絵の宇宙 雨ニモマケズの心 展』が
開催されています。

そして、BOOKS144でも、
『伊藤卓美版画展 宮沢賢治没後80年に寄せて』
というタイトルで
木版画の展示を行っております。

正面には大作『永訣の朝』が、掛けてあります。
めずらしく抽象作品です。

その奥には、
1色摺りの『星めぐりの歌』。
”赤いめだまのさそり ひろげた鷲のつばさ・・・”
という歌をご存知でしょうか?
宮沢賢治 作詞作曲のすてきな歌です。

娘が小学校のころ、
音楽の先生が賢治好きだったのか、
この歌を学校で歌った、と聞き、
驚いたのを覚えています。

東側の窓の上には、
賢治作品からの小作品が展示してあります。

皆さま、ぜひお立ち寄りください。