2013年11月27日水曜日

にぐるま ひいて

秋の公園や
木立ちの中を歩いていると
思い出す絵本があります。

バーバラ・クーニーの『にぐるま ひいて』。
にぐるまひいて
「10月 とうさんは にぐるまに うしを つないだ。」
で、始まる絵本です。

ニューイングランドの家族の生活が描かれています。
1年間、家族で作り、育てたものを
10日がかりで、
ポーツマスの市場へ持って行き、
ひとつひとつすべてを売ります。
じゃがいもの空き袋も、
空の荷車も、
牛も手綱まで。

次に、家族に必要なものを買って、
残ったお金をポケットに入れて
みんなの待ちわびている家に帰ります。

そしてまた新たな一年が始まるのです。

古き良き時代のアメリカの暮らし。
自然とともに生き、
家族みんなで作り出していく
繰り返される日々の温かさ。

扉の次のページに
「人々の生活と
 自然のために」
と小さく書かれています。

繊細にていねいに描かれた
クーニーの絵は
どのページを開いても見入ってしまいます。

おとうさんが通っていく秋の丘や谷、小川、
農場や村の秋の風景が
今の時期にぴったりです。



3月の雪の中の
かえでざとうを作っている場面も、
そして5月の
りんごの花の咲いた場面も、
どのページも美しい絵本です。

『にぐるま ひいて』
ドナルド・ホール 文
バーバラ・クーニー 絵
もき かずこ 訳
ほるぷ出版 発行
1980年 第1刷発行
2000年 第29刷
¥700

2013年11月26日火曜日

陽光に透ける桜の紅葉

















BOOKS144へ向かう
呑川の両側の桜の紅葉がきれいです。
夕べの暴風雨で
みんな落ちてしまったかと思いましたが、
まだまだ楽しめます。


















私は南に向かって行くので、
日の光に透けた
黄色やオレンジ色っぽい葉を
見ながら歩いています。

振り返ると
日差しをいっぱいに受けた葉は
もっと赤く光って見えます。














この季節、
朝日を浴びて
明るく透けた葉と
陰になった幹の黒さとの
コントラストの美しいこと!

橋の上から見ると、
紅葉のトンネルが水に映り
落ちた葉がところどころに溜まり、
秋の色があふれています。

この光景が見られるのも、もう少しですね。

















2013年11月24日日曜日

蔦の赤

















毎回、『紅葉』で申し訳ありませんが、
いま一歩外へ出ると、
紅葉の美しさにばかり目が行ってしまいます。

今回は蔦です。

だんだん色付いて
緑から黄色へ、そして赤へと・・・。
そのグラデーションがすてきです。

写真を撮りたいと思っているうちに
あっという間に赤くなってしまいました。

朝日を浴びている日の透けた葉も
曇った日のしっとりした色も
夕方、まわりが薄暗くなった中の
はっとするような赤も
なんてきれいなんでしょう。

赤という色はあまり使いませんが
自然の赤の美しさには
惚れ惚れします。





2013年11月21日木曜日

駒沢公園の紅葉



ひさしぶりに、駒沢公園を歩きました。
ケヤキが両脇に並び、
空を横切る電線もなく、
西日を浴びた葉がきれいでした。

遠くまで行かなくても、
近所で楽しめる紅葉。
ケヤキだけでなく
いろいろな紅葉を楽しめます。

駒沢公園の中央広場では
11月24日まで
東京ラーメン・ショーが開催されています。
お帰りに散歩がてら、
BOOKS144をのぞいてみませんか?

店内には、たくさんの絵本。
( いまクリスマスの絵本をたくさん揃えています。)
BOOKSと言いながら、山羊革のバッグや小物。
クリスマスグッズ。
タイ・シルクのスカーフ。
アルパカの手袋。
なんと、ドライフルーツ・ナッツやチョコレートまで。

そして、伊藤卓美『秋の花 木版画展』も開催中。
秋の花を選んで展示しています。

ぜひお立ち寄りください。

2013年11月19日火曜日

バーナデットの絵のような秋のケヤキ


































ケヤキの葉が鮮やかさを増し
日を追うごとに秋の景色になっていきます。
けやきの紅葉が
こんなにきれいだと気づいたのは最近のことです。

ケヤキにしろ桜にしろ、
この季節の木たちを見ていると
バーナデットの絵本を連想します。














枝の感じ、色合い。
風にざわめく音まで聞こえてきそうです。

これは『おひめさまの けっこん』という絵本の見返しです。
やさしい色調の秋の風景。
パステル、色鉛筆で
微妙な色の変化を描いていくのでしょうか。

お話はもちろん、
絵も美しい、
おとなも子どもも楽しめる一冊です。



『おひめさまの けっこん』
バーナデット・ワッツ 絵
ラッセル・ジョンソン 文
ささき たづこ 訳
西村書店 出版
1992年第1刷
¥1000

2013年11月15日金曜日

夕焼け

















今日はお昼頃から
雨でしたが、
夕方には上がり、
西の空が燃えているような
夕焼けになりました。

ご覧になりましたか?
きれいでしたね。

見ているうちにどんどん変わっていく光。
すぐに暮れてしまいました。

きっと、明日はいいお天気ですね。

2013年11月13日水曜日

こびとの村のひっこしさわぎ/ナンキンハゼ



急に寒くなりました。
紅葉も進んできましたね。

これはナンキンハゼです。
子どもだったころ
庭のまんなかに大木が生えていました。
街路樹や、公園で見かけると
なつかしく思い出します。

春の赤っぽい新葉の芽吹き。
茂った柄の長いスペードのような形の葉。
上を向いて伸びる穂になった花。
黄色から濃い紫まで変化に富んだ紅葉。
葉がなくなったあとに
黒い外皮を落とした白い実が
たくさん付いている姿。
その実を食べに鳥たちの
とまっている様子。

どの季節でも好きな木です。

この葉の色を見て
BOOKS144にある
『こびとの村のひっこしさわぎ』を
思い出しました。



りすたちを見て
しらかばの木の上で
「木の葉にかこまれて
空とたいようのすぐそばで」暮らすのを夢見て、
引越しを計画します。

絵を見ると、
秋のこの季節ではないでしょうか。

細かく描かれた木や草、
風景が秋の色。
お話と共に絵を楽しんでいただけたら、と思います。

『こびとの村のひっこしさわぎ』
A・シャプートン 文
G・ミューラー 絵
岸田今日子 訳
文化出版局 発行
1987年第2刷
¥1,000

2013年11月11日月曜日

赤坂でハンドクラフト展














今日から
赤坂のギャラリー小川で
「アトリエみさき ハンドクラフト展」が始まりました。
今回は、丁寧に描き込んで浅い腐食で仕上げた
私自身の好きな作品を持って行きました。

大きな作品は、『 ギャラリーの朝 』『 窓Ⅰ』。
『ふたつの世界の書店』。

もう少し小さいもので 『the Porch House 』。

5cm角の小品あれこれ。

木版画のネコ・シリーズ3点。

押し花絵の方が主催の展示会です。
何年か前から私も参加させていただいています。
押し花絵、ファブリック・ピクチャー、 刺繍、
そして私の版画の作品が並んでいます。

赤坂方面へお出かけの際は、お立ち寄りください。
作家それぞれの壁面を楽しんで頂けたら幸いです。

『アトリエみさき ハンドクラフト展』
11月11日~16日
11時~19時
ギャラリー小川

木版画 『枇杷の花』

秋の花展の中に
『枇杷の花』がありますが、
枇杷の実は思い出しても、
花は知らない、という方が多いのではないでしょうか。

BOOKS144へ
よく顔を見せて下さるお客さまが
それまでの宮澤賢治木版画作品を
秋の花に掛け替えているときにいらっしゃって、
「これは枇杷ね!」 と。

こんな方は珍しくて、
「枇杷の花ってこんななんですか?」
という方がほとんどです。

実際の花もそうですが、
派手さがなくて
地味でいい作品です。

2013年11月10日日曜日

秋の花 木版画展


















BOOKS144に展示してある秋の花。
ほととぎす。
猩猩草(ショウジョウソウ)、しゅうかいどう。
しゅうめいぎく。
めくらぶどう。
十月桜、お茶の花、枇杷の花。
菊、薔薇。

東側の壁と正面に掛かっています。
入口に向かって右側には
小品、枇杷の花がありますので、
お見逃しなく。

薔薇は
金箔を貼った上に木版画を摺ったもので、
重厚な感じがします。

突き当たり、レジ奥の壁には珍しく静物の
マルメロ、やまなし、柚子を並べた
『香実』という作品があります。

今の季節に実り、
香りのいい果実、3種類。
どれも秋の香りです。

2013年11月7日木曜日

深まる秋

















11月になりました。
急に秋が深まった気がします。
呑川沿いの桜の葉も色付いてきて、
家の窓から見える何本かのケヤキの葉も
色の変化を見せてくれています。
同じケヤキでも
立っている位置で条件が違うせいか、
木それぞれに紅葉の進み方が違います。














庭では
さすがにアサガオも
朝いくつか花を付けるだけになり、
ハイビスカスの花も
夏の頃に比べ、
二回りくらい小さく咲いています。
ススキの穂も開き始めました。
ショウジョウソウの赤は鮮やかになり、
ホトトギスは、たくさんの花を咲かせています。

BOOKS144の版画の展示を
秋の花に変えました。

伊藤卓美 『秋の花 木版画展』

店内もすっかり秋になりました。
皆さま、ぜひ、足をお運びください。